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花酵母の酒造り
東京農大短期大学部醸造学科酒類学研究室の中田久保教授が世界で初めて花の蜜から酵母を分離して誕生させたものです。
現在一般的な清酒醸造は、(財)日本醸造協会が清酒もろみ等から分離培養したものを使用しますが、この清酒酵母の集まりやすい環境に適した花を採取し、特殊な技法で抽出分離・培養したところ、発酵能力に優れ、味・香りとも華やかでしっかりとした旨みを持った個性的な清酒を作り出す花酵母が誕生したのです。
私(山車蔵元)は東京都世田谷区にある「東京農業大学・醸造学科・酒類学研究室」を卒業いたしました。当時、醸造学科・酒類学研究室助教授(現在は短期醸造学科教授)の中田久保先生ご指導の下、私はビタミン類が吟醸酒の香味に及ぼす研究を進めておりました。アルコール発酵には微生物・酵母の存在が必須です。
中田先生は当時から野生酵母のアルコール飲料への影響と活用を追いかけておられました。ご自身、清酒蔵元のご出身で、当時から迷走する清酒業界について真剣に熱く語っておられました。そんな中田先生との交流が卒業後も続いていた平成13年冬、中田先生から「すげぇ酵母が花から取れた!使ってみないか!」とのお声がけをいただき、研究室へお邪魔して、すでに花酵母を用いて市販化されていた他社製品をきき酒した瞬間!脳天からつま先まで雷が走りました。「こんな酒があるのか!酒とはまだこんなに未知の可能性を秘めていたのか!」体が武者震いしたのを今も覚えています。そして平成14年冬に初めて取り組んだ花酵母が「なでしこの花酵母・ND-4」でした。
そして今...アベリア・ベゴニア・なでしこ・蔓薔薇・日日草の5種類の花酵母を使わせていただくまでになっております。花酵母の活用は吟醸酒のみならず、本醸造・普通酒にもおよんでおります。そして冷や・お燗を選ばない実に懐の深い酵母が花酵母なのです。
もし中田先生に出会っていなかったら...私は今の清酒業界に今ほどまでに「夢」を持てなかったかもしれません。
私の花酵母との出会い...それは日本酒の無限の可能性との出会いそのものなのです。
平成15年6月12日、「東京農大花酵母研究会」32社の加盟により正式に発足いたしました。
ほとんどの会員が中田先生門下生であり、平均年齢も非常に若いスピード感あふれる真剣な研究会です。
以来、年2回の研究会、一般への試飲商談会・懇親会・会員蔵見学等を中心にメーリングリストも活用し、
「全体でスピードつけて花酵母を高めていこう」との精神のもと、裏表なく情報交換しております。
一般の方への公開ご案内や催し物もございますので、
ぜひ東京農大花酵母研究会のホームページをお覗きいただきますようお薦めいたします
日本酒のアルコール発酵には酵母という微生物の力が必要です。
この「花酵母」は東京農大花酵母研究会加盟蔵のみが使用を許された「世界で初めて」天然の花から分離された野生酵母です。
現在10種類以上の花酵母がありますが、どれも香り高く華やかで優しげ。旨みが上品でキレがよく、
日本酒が秘めていた可能性を無限大に拡大していくことでしょう。
当社では花酵母の自家培養を行っており、新鮮で元気な酵母を使用しております。
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夏から秋まで長く咲き続けるアベリア。アベリア酵母(AB)のお酒は、果実酒の様に甘くフルーティな香りとバランスの良い味わいです。また、飲んだ後にキレを感じさせます。
花言葉|謙譲
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BK-1(ベゴニア)酵母のお酒は、フルーティな香りとしっかりとした味わいが特長です。
花言葉|愛の告白
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我が子を撫(な)でるように、可憐で可愛い花であることが名前の由来とか。 撫子酵母(ND)のお酒は洋なしを思わせるフルーティな香りのなかに、バランスよくふくよかな味わいを醸します。
花言葉|いつも愛して、純粋な愛
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別名「日々花」とも呼ばれ、その名の通り、ひと夏中、次々に花を咲かせ続けます。日々草酵母(NI)のお酒はしっかりした味わいがありながらスベリが良く、飲み飽きしないタイプです。
花言葉|友情、楽しい思い出
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蔓薔薇酵母(HNG)が造り出す香りはリンゴや洋なしを思わせます。また、口に入れた瞬間に、力強さを感じさせるお酒です。
花言葉|愛、いつも美しい
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SN-3(シャクナゲ)酵母のお酒は、バナナのように甘くフルーティーな香りとしっかりした味わいが特長です。
花言葉|威厳
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MR-4(マリーゴールド)酵母のお酒は、上品な香りとしっかりとした味わいの中にキレを感じさせるタイプです。寒い季節には、お燗酒としてもおすすめです。
花言葉|健康
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GE-1(月下美人)酵母のお酒は、キリッと引き締まるリンゴ酸が特長です。爽やかなのど越しがお楽しみいただけます。
花言葉|はかない美、繊細